ハウスメーカーの比較がうまくいかない。
仕様にばらつきがあって比較できているかわからない。
比較観点が不足している気がする。
なぜ比較がうまくいかないのか。
それは比較基準が統一されてないからです。
その結果、総額だけをみて感覚でA社は安い、B社は高いという理由で安易にハウスメーカーを選び失敗します。
契約後に予算オーバーしたなどトラブルに見舞われます。
そうならないために、
『価格による正しい比較方法を知ってハウスメーカーを選ぼう』
というのが今回のテーマです。
価格比較で大切なこと
比較で1番大切なことは、比較基準を統一するということです。仕様がバラバラの状態では意味がありません。
簡単な価格による比較を例に出すと、
2社なら良いですが、これが5〜6社になるともうよくわからなくなります。展示場巡りの疲れも重なり混乱状態です。
混乱状態に陥ったあなたは、単純に価格が安いというだけでB社を選ぶかもしれません。
はたまた、A社がお得で良いと投げやりに選ぶかもしれません
ひとまず立ち止まりましょう。
では、こうしたらどうでしょうか?
2社ともオプションがある場合で基準が合いました。
B社はオプション入れると高くなることがわかりましたね。
ここでA社と選んぶのはまだ早いですよ!
A社を選びたくなる気持ちもわかります。
待ってください。
最後にオプションなしの場合も考えましょう。
今度は2社がオプションを入れない場合で基準が合いました。
今度はB社が安くなりましたね。
ここでまとめます。
ソーラーあり | ソーラーなし | |
---|---|---|
タイルあり | A社100万円安い (4,000万) | A社100円安い (3,700万) |
タイルなし | B社100万円安い (3,800万) | B社100円安い (3,500万) |
もう気が付きましたね。パターンによって比較優位が変わるのです。
あなたは、これで何をすべきか気付いたはずです。
ある場合とない場合の差額を知る
差額さえ知ることができればどんな仕様でもどんなハウスメーカーでも見積り比較ができるのです。
あとは、あなたの予算と絶対に外せない仕様を考慮するだけです。
今回の例では、
予算3,800万
→ソーラー発電か外壁タイルのどちらか
一方しか選べないことがわかります。
予算4,000万
→A社のみ予算内でソーラー発電と
外壁タイルを選択可能とわかります。
といった形で、自分の予算にあったハウスメーカーがそれぞれ最適な答えが決まります。
また、オプションから考えた場合でも、同様にどのハウスメーカーがどれだけ安いかといったパターン化ができるのです。
さまざまなメリット
基準統一を行いある場合とない場合の差額を知ることは、最適な答え導くことがわかりましたが、実は他にもメリットがあります。
・価格に対して受け身にならない
・仕様変更を納得して行うことができる
ハウスメーカー契約後にもメリットがあるのです。
これは契約後に急な仕様追加があったとしても、基準統一の過程で差額を把握しているため、根拠のない金額を提示されることがありません。
それどころか、〇〇万円プラスですね。とあなた主導で話を進めることさえできます。
そして、いくらの差額が発生するのかを知っているため、納得して仕様変更に踏み切れるのです。
いかがでしたでしょうか。
すごく簡単な例で説明しましたが、実際はこんな簡単にはいきません。
例えば標準のキッチンの値段なんて教えてくれないからです。
そこで差額だけでも知ることが大事なのです。
そしてキッチンだけでも、
・サイズの差額
・アイランド型・L字型など片式変更の差額
・セラミックなどトップ変更の差額
・水栓変更の差額
・食洗機追加等の変更の差額
といった具合にたくさんの価格の増減の要素があります。
しかしあなたは、どれだけの仕様やオプションがあっても大丈夫です。
差額を知ることがいかに大事か気付いたのですから。
今日からは、この観点を忘れずに打ち合わせに臨んでください。
もし今までなんとなく進んでいたのならば、ここからは一気に具体的な家造りが始まっていくはずです。
価格比較だけが正解なのか
余談ですがハウスメーカー比較は価格だけではないと思われる方もいると思います。私もそう思っています。
そして『性能』や『補償』も比較できる観点ですよね。
- 断熱性能
- 耐震性能
- 気密性能
ただ、私は実際に比較してみて、性能はどのハウスメーカーも良い意味でどんぐりの背比べ状態であると認識しました。
どのハウスメーカーもそもそも高い基準ですので、気密性能業界1位や断熱性能業界2位でなくても住んでいて実感できる差では正直ないと考えます。
そういう意味でも価格の比較こそ、ハウスメーカー選びの一番重要なポイントです。
そして、当記事のやり方で費用の比較ができたのならば、その後に費用以外を比較すれば良いのです。
トータル費用の差が特許の使用や補償期間等といった根拠のあるものであり、メリットが大きければ費用が高いハウスメーカーを自信をもって選べますよね。
私もそうやって比較検討し、一番価格が安いハウスメーカーとは違うところで契約しております。
まとめ
見積比較では、まず比較基準を統一する。
そして、比較基準の統一は、
ある場合の差額とない場合の差額を知ることです。
その結果、最適なハウスメーカーとの契約の実現と契約後の主導権を得ることができます。
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